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いちごといちご味

マンガはかなり好きだからずっとだって読んでいられる。
マンガではよく感情移入させられるかどうかを作り手は重視しているという。
確かに、感情移入してしまうということはそれだけ夢中になってしまうということだ。
つまり、面白いということになるわけで。
どこにも感情移入しないで客観的に読んでいる状態では、全く心が揺さぶられるわけもなく。
決して面白いとは泣けるとか笑えるとかそういうポジティブなものだけではなく、苦しいとか辛いといったネガティブな感情まで含めて感動させることを言うのだろう。

感情移入させるには、リアリティは欠かせない。
たとえファンタジーな世界でもSFでも、どこか他人事に思えないようなものが描かれてなければいけない。
それは言葉遣いであったり、考え方であったり、動きであったり、モノであったり。
現実にいる読者との共通点を増やすことがリアリティにつながり感情移入への入り口となる。
ただ、リアリティはリアルとは似て非なるものであって。
完全にリアルなものを描いてしまうとそれはリアルとは乖離してしまうというジレンマ。

マンガの中で描かれる教師っていうのはいつも出席簿を持っているイメージはないだろうか。
現実の教師を考えてみれば、如何なる時も出席簿を肌身離さず持ってるなんてありはしない。
なぜなら、大体の教師は担当教科を持っていて授業をしているはずだから出席簿なんて手にしてるのはホームルームの時ぐらいだ。
それでも、マンガで描かれる教師は出席簿を欠かさない。
出席簿は教師の象徴であり、それを描くことで読者は教師だと判別できるからだ。
出席簿をもった教師はリアルではないかもしれない。
けれど、おかげで読者は教師だと認識することができ、リアリティを感じることができる。
フィクションは現実世界ではないのだから、リアルに描く必要もなければ、リアルに描いてはならないのだ。