祖父の死に際して

個人的な話だ。 祖父が亡くなった。母親の父親、84歳だった。 突然の死ではない。以前から検査入院などしていて、今年に入ってからより体調が悪くなり、誤嚥性肺炎で心臓と肺が止まって、最後の3週間は意識を取り戻すことはなかった。 棺に入った祖父だった…

天気の子

コラボCMが流れまくり、プロモーション費用が相当なことになっていそうだったが、それも前作「君の名は。」の大ヒットを考えれば当然のこと。 新海誠監督待望の新作「天気の子」は相変わらずの画面の美しさ、よりエンタメ性の強いシーン、そしてラストに至る…

緩急乱高下「ザ・ファブル」

岡田准一とひらパー兄さんの夢の共演、「ザ・ファブル」。 スーパーなアクションで極まったシリアスに真顔シュールギャグでジェットコースターの如くギャップを乱高下させられるアクションコメディとしては最高の映画だったのではないだろうか。 最近の岡田…

DTTM Final

初めてのShiggy Jr.。初めてのEX THEATER。 Sun is coming up とDo you remember? が好きすぎて勢いでチケットを買ってしまったが、ライブにフットワーク軽くしていくのは今年は推進していきたい。 推進しすぎた結果の金欠は後悔はないが、しんどいことには…

生きてるだけで、愛

前情報をほとんど入れなかった。 菅田将暉が編集者の役で鬱で過眠症の彼女と同棲していること。それだけ。 モノローグで始まる。 寧子はこれで鬱なのか。ひどく不機嫌でよく津奈木は好きになったものだ。正直、めんどくさい女としか思えない。 津奈木は無気…

無駄なく、不足なく

ポン!! 感想を求められればそう言うしかないのが、「カメラを止めるな!」だった。 もちろん面白くてそのポジティブさをどうにかしてネタバレなく伝えたいのだけど、どんなことを言っても余計に感じられてしまうのだ。 それぐらいこの映画には無駄がなくて…

お盆

盆灯籠を飾るのは広島だけらしい。 子どもの頃から見ていたものだから、局地的なものだとは思わなかった。 広島は呉市音戸町、今年も瀬戸内海を望む先祖の霊前に手を合わせにきていた。 母親の実家に着いたら、祖父が入院していると聞かされた。 そういうこ…

どんな理由を並べたって、強い言葉を使ったって、納得できるほど漠然とした状況ではないはずだ。強面で、会長と名乗る人物はコミュニケーションが足りない、信頼関係がないと繰り返し強調して強引に押し切った。恐らく大手メディアもその発言の真相を検証す…

諦める

卒論が終わった。 提出締め切り1日前に提出して、やけにすっきりとした気持ちになった。 苦戦したのは「やりたくなかった」のが大部分だけど、それ以前に「どうしてよいかわからない」というのもあった。 聞き取り調査はした。 けど、そのデータをどう読み取…

なにをいまさら

メジャーなスポーツを題材としたマンガって中々描くのが難しいんですかね マイナーなスポーツってその魅力を描くだけで、読者は知らないものを知る喜びで満たされるから描きやすいけど 例えば、サッカーだともうメジャーすぎてみんなサッカーに対するイメー…

映画という広告

「実写化決定!」という謳い文句を何度見ただろう。 去年辺りからだろうか、マンガの実写化が増え始めたのは。 数字を取ったわけではないので、どれぐらいマンガの実写化が増えたか等々はわからないのだけれども、恐らく皆増えたと感じていると思う。 「銀魂…

二つの仲間

「敵と呼ぶな」 高校生の頃、所属していたサッカー部の顧問がよく口にしていた言葉だ。 「相手がいなくては試合はできない。だからこそ、リスペクトや礼儀を忘れるな」 という意味合いだった。 競技人口1人しかいない競技などありえない。 必ず自分ではない…

どこを切り取るか

映画。 一般的に長編映画の時間は2時間前後だ。 果たして長いか、短いか。 「四月は君の嘘」が実写映画化。 正直、眉をひそめた。 配役に関してもだが、このストーリーを映画に収められるのかと。 この作品、マンガは11巻、アニメは22話(+OVA)なので本編20…

何様

就活のバイブルにしていた「何者」。 そのアナザーストーリー6篇を納めた「何様」が8月の終わりに発売された。 楽しみにしていたが、思ったよりも早い。 「何者」の映画公開に合わせた発売日にするのかと思っていたのだけど。 単行本で割高だからそこまで売…

横浜ロマンスポルノ '16 ~THE WAY~

2年ぶりの横浜スタジアム。1日目。 雨予報に反してきつい日差しが肌を刺してくる。物販の列を探すと噴水付近に看板を持って立つスタッフを見つかる。そこから前を目で辿ると、思わず眉をひそめたくなった。階段横まで伸びた列は折り返してGATE7手前でまた折…

評価の答え合わせ、迎合

直木賞に輝いた「海の見える理髪店」。 短編集らしいし手にとってみた。 最近、長編に挑む気力が中々湧かないもので、短編集ならサクッと読めちゃうかなという魂胆。 いつからか、物語を読んでいると感情移入しすぎるようになった、気がする。 登場人物の状…

カテゴライズ

竹宮ゆゆこ著「砕け散るところを見せてあげる」を読んだ。 「とらドラ!」を書いた人らしい。 カバーイラストは浅野いにお。 帯の推薦文には伊坂幸太郎と市川沙耶。 レーベルは新潮文庫nex。 どうやらライトノベルではないらしい。 東京駅の三省堂書店での推…

いちごといちご味

マンガはかなり好きだからずっとだって読んでいられる。マンガではよく感情移入させられるかどうかを作り手は重視しているという。確かに、感情移入してしまうということはそれだけ夢中になってしまうということだ。つまり、面白いということになるわけで。…

生身への逆行

シャラポワがドーピングをしていた。本人の主張では禁止薬物指定されていたのを知らなかったとのことだけど。ただ、スポーツ選手がある程度薬を用いるのは茶飯事なのかもしれない。メルドニウムだって禁止薬物に指定されたのは今年に入ってから。それまでは…

モノの衰退の因子

電子化されたデータって、モノと呼んでいいのかな? コンテンツではあるけど、モノではない? 手に取れないものはモノじゃないのかな。 だとして、手に取れるものはモノだとして、取れないのはモノじゃないとして。 本とかDVDとかもモノだ。 見る内容こそデ…

20160302 FANCLUB UNDERWORLD 5 (Zepp DiverCity)

向かったはZepp Divercity、ライブハウス。 ポルノグラフィティのファンクラブイベント。 ライブハウスで!ポルノグラフィティ! アリーナをも満員にするくせに、2000人近くしか入らないライブハウスでライブだなんて! さぞかし近くで見れるのではないかと…

翻訳の難しさ

日本は日本語という世界で稀有な言語を扱うものだから、情報量が乏しいとはどこかで聞いたこと。まあ確かに、共通語は英語だし、英語が公用語の国にいたらもっと多くの情報にアクセスできるでしょう。日本語なんて使ってるの日本だけだしね。別にそこから「…

ゲイジュツ

芸術って何だろうか。定義を求められるとどうしても答えに窮する。美術館とか行っても作家毎の芸術の解釈を汲み取れないし、本当になんとなーく「芸術っぽい」とか使ってるわけです。この時の「芸術っぽい」ってのは「自分みたいな凡人には理解できないもの…

自信の拠り所

根拠がない。源がない。自分を信じることができない。自信ってなんなのでしょう。自分自身を信じると書いて自信ですが、何をもって信じればいいのかわかりません。時間は1つの根拠になってくれそう。例えば、あれだけ練習したんだから、とか、ずっとやってき…

見えているものが全てだと思うなよ

人間、見ることができるものは限られているはずだ。全ては見られない。だから、メディアに頼って間接的に見て聞いて。だが、クッションが増えるほど情報の信頼性は揺らぐ。それをまるで自分で見たかのように、嘘など微塵もないかのように信じてしまうのは軽…

価値と価格

絶対的なものってなんだろうって考え始めて。それは大体、数値化できないもののような気がした。だって、他と比べられないものだから。比べられるのであれば、それは相対的なもの。価格は相対的なものでしょう。基本的に、人は価格を比べて購入を決断する。…

実写化に求めるもの

ちはやふるを読んでいます。あの少女漫画の。と見せかけて7、8割はスポ根だけど。スポーツ万能、成績優秀、イケメンと三拍子揃って一途な男がヒロインに振られるという珍しいパターンをもつ漫画。まあ、そんな漫画が実写化するらしく。もう撮影が始まってた…

気持ちは行動に表れるはず、故に

小生、めんどくさがりであります。几帳面とよく言われますが、めんどくさがりであります。恐らくどっちも本当。故に、やりたいことを優先してしまいがち、ですがめんどくささが勝ることがあります。こういう時「あぁ、それをやりたい気持ちはこの程度だった…

仕方なく生

「生きたい」って思ったことある?かなり積極的な意味で、「死にたくない」ではなくて。生きてるから「生きたい」って思うわけではないと思う。戦時下のような生存が脅かされている、死が隣り合わせの状況であれば、「生きたい」と強く生を求めるかもしれな…

俺と自分と時々、私

一人称について学びました。文学におけるお話ですが。日本における一人称は多すぎてそれぞれニュアンスが付随してしまっているというお話。考えてみればすぐ納得できるお話です。「俺」って言えば男っぽいし、「僕」って言えばそのイメージは緩和され、公的…